2014年10月13日(月)
日本人ノーベル賞受賞にちなんで
先日、スウェーデン王立科学アカデミーが、青色発光ダイオード(青色LED)の発明と実用化に貢献した業績により、赤碕勇さん・天野浩さん・中村修二さんにノーベル物理学賞を授与すると発表しました。
中村さんについては、青色LEDの職務発明に関連して、発明当時在籍していた日亜化学工業に対し、発明の対価の支払いを求め、一審の東京地方裁判所で、請求全額の200億円が認められながら、控訴審の東京高等裁判所で、8億4000万円余りで和解した、という報道が話題となり、記憶に鮮明に残っていました。
しかし、青色LEDの材料の構造を工夫して、明るい青色を放つことに初めて成功させたのが、赤崎さんと天野さんの功績だったことは、今回の報道で初めて知りました。
赤崎さんは、青色LEDの材料として、他の研究者から扱いが難しいとして敬遠されていた窒化ガリウムを使い、試行錯誤を繰り返し、きれいな結晶を安定的に作ることに成功し、天野さんの協力の下で、マグネシウムを加えて、世界で初めて青色LEDに欠かせない窒素ガリウムの結晶を完成したとのことでした。
その決して諦めることなく、完成するまで試行錯誤を繰り返す粘り強さには、驚かされるばかりです。
もちろん、中村さんにしても、安定して長期間発光する青色LEDの材料開発に乗り出し、素子を完成させるまでの試行錯誤や執念には、いつも怒っている(ように見える)キャラクターと相俟って、常人にはないエネルギーを感じます。
私などが到底真似できることではありませんが、成功するまで諦めないという姿勢を、少しでも見習えればと思います。
その意味では、ケンタッキーフライドチキン創業者のカーネル・サンダースが、65歳の時に始めた、フライドチキンの作り方と、秘伝のスパイスをレストランに売込み、フライドチキンが売れた分だけロイヤリティを受取るという、フランチャイズ事業について、売込みに回った先のレストランから1009回も断られながらも、その事業を成功へ導いた、というエピソードが思い起こされます。
私には、こちらの成功談の方が見習い易いとは思いますが、カーネル・サンダースにしても、1009回も同じ売込口上を述べ続けた訳ではなく、多分、断られる度に、売込方法を改良工夫し、試行錯誤しながら成功に漕ぎ着けたのだろうと思います。
その意味では、見習うといっても、諦めずに同じことを繰り返していればいい、というものではなく、そこに創意工夫の積重ねがなければ、成功を手にすることなどはできないのだろうと思わされます。
また、成功すればそこで終わりではなく、その成功を自分の人生にどのように生かすのか、自分の成長にどのように生かすのか、ということの方がより大切なのではないか、とも思います。
Posted by murakami at 17時21分
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